まずさ、お前誰だよwwww

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主のわからない声side 呼び出してしまった。 とうとう、やってしまった。 あまりにも不幸すぎる彼女…いや、彼を呼び出してしまった。 性同一性障害という病気にかかっている彼は、 産まれてすぐに両親を亡くし、 親戚から厄介者としての扱いを受け、 たらい回しにされ、 酷いときは暴力をふられ、 保育園や小学校、中学校での周りの生徒は、体が女なのに中身が男である彼を気持ち悪く思い酷い虐めをした。 家でも外でも味方の「み」の字の存在もいない彼は、二次元に逃げた。 といっても、パソコンもテレビも使っていいと言われなかったので、本屋を巡って立ち読みするだけ。 ファンタジー溢れる漫画や小説を読んで、彼は絶望した。 「自分は、この本の中の主人公になれない」 どこかで立ち読みした本に、こんな一節があった。 人生の主人公は、自分である。と。 彼は思わず「は?」と声を漏らした。 どの主人公も、幸せじゃないか。 この、自分が生きてる人生はなんなんだ。 この人生は誰が幸せになれる。 彼は、自分の周りの人間が、とても嫌そうな顔をして自分を見るのを知っていた。 何年も前から知っていた。 それこそ生まれた時から、それだけは確かだった。 結論、自分の人生では、誰も幸せにならない。 彼は、知識を得た。 様々な知識を得た。 中学三年生、15歳という短い人生を自ら終わらせた。 彼は、受験生で死ねば、受験のストレスという素晴らしい理由で「自殺」が世間に認知されるだろうと考えていた。 彼は、あまりにも不幸だったのだ。
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