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「自分の全てを委ねる女って…愛しさが高まるし、その分…苛め甲斐もありそうだ」
彼にとって妻はストレス解消の存在?
優しい顔をしているクセに中身はとんでもなく自己中な人。
私は絶対にこんな人と結婚したくない!!
「私は貴方みたいなタイプは大嫌い!!」
「・・・」
彼は一瞬だけ鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。
でも、私の言葉を無視する。
「早速、君のお父様に挨拶に行こう」
「私の言葉訊いてました??私は貴方のコトが大嫌いだと言ってるんですよ」
「この俺に逆らえるとでも思ってるのか?いいから、来いよ」
「待ってよ!私は本当に貴方と結婚なんて嫌です」
スツールから立ち上がった彼の腕を掴んだ。
「留奈の方から俺に触れて来るなんて嬉しいね・・・」
「私は貴方を引き止める為に・・・」
彼は私の手に自分の手を重ねて、やんわりと離した。
その手は私よりも大きく力が強い。
「白く小さな可愛い手だな。苦労知らずのお嬢様の手だ」
「離して下さい」
私は手は彼の手に包み込まれてしまった。
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