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「理解はしていますけど…やり方が汚いんです!」
「こうでもしなきゃ…結婚なんて出来ないから・・・」
「やり方を間違ったようですね…桐生社長」
「…うるさい!栗原」
「二人の問題だし、俺達は見守ってやろう」
「…留奈お前達親子には考える猶予はやるから…ちゃんと話合え」
「話合わなくても結果は・・・」
断るにも断れない話。
桐生社長は私を放置し、他の人達の輪に入って行った。
「逃げましたね・・・」
八方ふさがりでどうしようもない。
落胆している私にオレンジジュースの入ったグラスを眼鏡の男性が差し出してくれた。
「ありがとうございます」
まずはこの方々が誰なのか訊かないと。
「私の父は『ブラックベリー』の代表取締役社長の藤ヶ谷留維です。私は娘の藤ヶ谷留奈と申します」
「ご紹介遅れました。俺は『星凛堂』代表取締役社長・濱部透真(ハマベトウマ)と言います。お父さんの藤ヶ谷社長とはお仕事で大変お世話になっています」
「貴方があの『星凛堂』の濱部社長さん?父が大変お世話になっています」
「隣に居るのは俺の秘書の栗原洋貴(クリハラヒロキ)です」
秘書の栗原さんが私に名刺をくれた。
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