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「・・・」
「行くぞ」
「えっ!!?」
桐生社長は突然私の腕掴んで、壇上に上がる。
「皆さん訊いて下さい!!」
桐生社長の声がマイクを通じて会場内に響き渡った。
「『桐生建設』代表取締役社長・桐生捺はこの度、伊集院様の命により・・・『ブラックベリー』代表取締役社長・藤ヶ谷留維氏のご令嬢・藤ヶ谷留奈さんと婚約致します!!何分、若い二人ですが…よろしくお願いします!!」
ええ~っ!!?
「ち、ちょっと待って下さい」
桐生社長はマイクを口許から外して私の方を見た。
「いいじゃないか…二人で少子化対策に貢献しよう」
「私は高校に入学したばかりで・・・」
桐生社長は私の言葉を唇で塞いだ。二度目のキスは公衆の面前。
もう信じらない!!
私は思いっきり彼の頬に平手打ちした。
「結婚しても、絶対に貴方の子供なんて産まないから!!」
「結婚する気はあるってコトだな・・・」
私に叩かれた桐生社長の頬は赤くになっていた。それでも、傲慢な態度は崩さない。
「本当に気の強い女だ。でも、上等だ。絶対に俺に惚れさせてやる」
―――――かくして私達は婚約した・・・
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