第2章 罠だったとしても

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運ばれてきたワゴンに目をやる。 おもしろそうなゲームあるか……んんっ? ワゴンの中に縦に敷き詰められているゲームソフトの上に、ババ抜きのジョーカーを引けといわんばかりに横に置いてある1本のパッケージが目に飛び込んできた。 タイトルは-Trick of Destiny- 値段は……100円(税抜) めちゃくちゃ安いな。そして、怪しすぎる。 そのゲームソフトを手に取って裏面を見てみる。 パッケージから読み取れる情報はタイトルとジャンルがRPGということだけのみ……か。 RPG通のあたしでも、そんなゲームのタイトルは聞いたことがない。 そもそも、パッケージの色や書体がなんというか完全にデ◯ノートだ。 あたしが新世界の神になれるとでも? 洋ゲーかジャンク品の類いであることは間違いないと思うけど。 糞ゲー臭が半端ないし、超絶に怪しい。普段なら確実にスルーしてしまうところだけど、金欠だしこの値段だったらつまらなくても諦めがつくよね。 少なくても呪いのゲームみたいな類いだけはやめて欲しいな。
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