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「あの、おじさんさ。ここ俺んちなの。勝手に土足で上がるのやめてくれる?
それに俺は坊主じゃないし。」
「う!うむ。こりゃ、すまぬ。」
大男は腰を屈めてそそくさとわらじを脱ぐと、立ち上がって胸を反らしてまた言った。
「そこのぼぉ・・・少年、お前の願いを三つ・・・」
「あ”~、おじさんのせいで三分過ぎちゃったじゃないかよ~。ちょっとそこどいて。」
ひろきは大男を食卓の前から押しのけると、急いでカップ麺のラベルを開けた。
食欲をそそる豚骨しょうゆスープの匂いが、部屋に充満する。
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