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「おーいてえ…いくら俺がロイヤルナイトでも痛いもんは痛いんだからな…」
「ごめんごめん!てっきり忘れてた…」
わたしはとりあえず、このフォンティナと呼ばれてる、可哀想な人のお陰で街の中へ入ることができた。
そしてこの女性は"まるひよこ"という名前らしい。
実はさっきまで、このまるひよこさんには街まで連れてきてくれたお礼を言ってから、別行動をしようとしていた。
だけどさっきの顔面パンチで、どうにもタイミングを逃して言い出しづらくなってしまった。
わたしは仕方なく、二人が話をしながら並んで歩くその後を、街の様子見ながらを付いて歩くことにした。
街の中は、中世のヨーロッパの街の様にレンガ作りの家が建ちならび、道沿いには露店が所狭しと並び、食べ物や衣類、そしてなんだかよくわからない物が売っていた。
「とんでもない世界にきちゃったんだなぁ…」
思わず呟く。
だって真っ正面から猫耳の女の子と男の子が、耳をピクピク動かしながら仲良く手をつないで歩いてくる姿とか日本じゃありえない。
さらにその後ろからは、小さい星形をしたプニプニした生き物が二人のあとをついて歩いてるんだから…
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