631人が本棚に入れています
本棚に追加
そしてその数分後には、ボッコボコに顔を腫らして土下座をするエンドゥと、エーコ達に五体を取り押さえられ"やりたりないっ!"と叫びながらジタバタと暴れるマリアさんの姿…
そしてエンドゥの目の前で手を叩いて大笑いするまるひよこさん…
「やりすぎですよ…マリア様」
そのマリアさんを冷静な顔で咎めるメイドちゃんと、なかなかカオスな光景が出来上がっていた。
わたしとオーエルンは、勝手にお茶を飲みながら見学していた。
どうせこうなったら、あの二人はわたしが口をだしても、絶対に収まりがつかないし…
なるようになれってやつだ。
エシリアさんは部屋の隅っこでガタガタと震えていたけど、まぁあの姿が普通なんだよね…多分…
「で?まだラフェイリさんと、そのおじいさんの願いは聞いて頂けませんの?」
ようやく落ち着いたマリアさんは、土下座のままのエンドゥに半ば脅す口調でそう言った。
ジャギコ…あ、いやラフェイリはどうして良いのかわからない仕草で、おろおろとしている。
エンドゥは土下座の体制のまま、絞り出すように言う。
「わたしだって…本当はこんなあこぎな事はしたくはない…。だがどうしても許せんのだ…。なんの罪もない妻を無残に殺され、生き残った大事な娘はこの通りの姿にされた…。この無念はどこにぶつけたら良いのかわからんのだ!」
わかる。
それはよーくわかるよエンドゥさん。
でも、こんな事はしちゃいけない事だよ。
最初のコメントを投稿しよう!