#001.「ツンとデレの境界線」

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ーーー梅雨の某BNK放送局内。 小野「神谷さん、おはようございます!」 梅雨だというのに珍しく麗らかな陽気な昼間とは比べ、少しひんやりとするくらい肌寒くてほの暗い深夜。 俺は既に来ていて、何やらアプリゲームをピコピコしている神谷さんに、そう挨拶をした。 神谷「あぁ、おはよう…」 案の定、俺の方なんて見向きもしない素っ気ない様子を苦にせず、俺は即座に近寄って呼びかけた。 小野「ねぇ、神谷さん」 神谷「…何?」 相変わらず俺を見ない神谷さんに、いっそ萌さえ感じながら次の言葉を投げかける。 小野「なんのゲームしてるんですか?」 神谷「夢100」 小野「え…と夢100って確か乙女向けのパズルゲーム?でしたよね」 神谷「うん」 神谷さんは顔色一つ変えずに、サラリと言ってのけるけれど、俺にとってはとても衝撃的だった。 だって、神谷さんが! あの神谷さんが…! 乙女向けのゲームをしているって…! てかなんで夢100? 俺は疑問に思いながら、それを聞くことはなく、用意されてある衣装に着替えようとジーンズを脱いで、椅子の背もたれにそっと掛ける。
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