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ーーー梅雨の某BNK放送局内。
小野「神谷さん、おはようございます!」
梅雨だというのに珍しく麗らかな陽気な昼間とは比べ、少しひんやりとするくらい肌寒くてほの暗い深夜。
俺は既に来ていて、何やらアプリゲームをピコピコしている神谷さんに、そう挨拶をした。
神谷「あぁ、おはよう…」
案の定、俺の方なんて見向きもしない素っ気ない様子を苦にせず、俺は即座に近寄って呼びかけた。
小野「ねぇ、神谷さん」
神谷「…何?」
相変わらず俺を見ない神谷さんに、いっそ萌さえ感じながら次の言葉を投げかける。
小野「なんのゲームしてるんですか?」
神谷「夢100」
小野「え…と夢100って確か乙女向けのパズルゲーム?でしたよね」
神谷「うん」
神谷さんは顔色一つ変えずに、サラリと言ってのけるけれど、俺にとってはとても衝撃的だった。
だって、神谷さんが!
あの神谷さんが…!
乙女向けのゲームをしているって…!
てかなんで夢100?
俺は疑問に思いながら、それを聞くことはなく、用意されてある衣装に着替えようとジーンズを脱いで、椅子の背もたれにそっと掛ける。
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