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それから、まもなく、私はユリコと会った。
ユリコと会ったのは、偶然だった。
いや、ユリコにとっては必然、
私が会社から帰って、私とジュン君の住む、億ションに入る寸前に肩を叩かれ
た。
私は振り返る。
「…アナタ、寿さん…寿さんでしょ?…」
私より十歳ぐらい年上、四十代前半の女性に突然、話しかけられた。
「…ハイ…私、寿ですけど、どなたですか?…」
と、私。
眼前の女性に覚えはなかった。
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