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「近くに帰源院なる寺の里坊がございましたので、そこに宿を貸してくれるよう話を着けて参りました」
弥太郎が駆け回って今夜の宿を取ってくれたので一行は休む事ができた。氏真も弥三郎の具合が多少は良くなっている事を確認してから眠りに就いた。
氏真は信長と対面した。
「駿河回復にお力添えのほど、伏してお願い申し上げます」
信長は力強く頷いた。
「天下静謐のため今こそ武田と雌雄を決する時。共に手を携えて参りましょうぞ」
「はっ!」
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