勇者たちの朝

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誰だ・・・俺の尻を触る奴は・・・? 俺の目の前では、単語カードを繰っている女子高生がちらちらと、俺の顔と、何故か下半身に目を止めつつ・・・恥じらうように頬を染めていた。 最近の若い娘は・・・そっち方面への興味が強いのかな・・・? そう思いながらも清楚な風体をした女子高生に純真だった頃の妻の若い時の姿を重ね合わせていた。 あの時は良かった・・・そう感慨深く思っている俺の細やかな至福の時間を揉み潰すかの様に、誰かの手が俺の臀部を弄っていた・・・。 阿保か、こいつは・・・。 オッサンの尻と女の尻の区別もつかんのか? その忌まわしき存在に天誅を加えようとしたが、片手はつり革・・・もう片手も動かせる状況下にはなかった・・・。 忌々しい・・・俺は、『やらないか?』系の人間では無いことを祈りつつ・・・体を動かして敵の攻撃から身を守る努力を続けた。 手が・・・手が・・・抜けない・・・。 僕は尻ポケットに入れたハンカチを取ろうとして手を後ろに回した。 でも、タイミング悪くいきなり乗って来た人たちの波に弄ばれて、手の動きを封じられてしまった・・・。 しかも・・・最悪なことに、僕の掌はぐるりと180度回転させられて、誰かのお尻を触っている・・・。 幸いなことに、男性の様だ・・・。 少なくとも痴漢に間違えられる確率はぐっと減りそうだ・・・。 早く、終点につかないかな? しかし、それにしても隣の奴・・・さっきから僕の足を踏んでるんだけれど?
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