《結婚編》(3)社長はマザコン

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~留奈side~ 私は桐生君に相談するコトにした。 昼休み、私は人気のない理科室に桐生君を呼び出す。 「こんな人の居ない場所に俺を呼び出して・・・藤ヶ谷さん。俺に告白?」 彼は私と兄の桐生社長との婚約を知らない様子。 あれだけ、派手に大勢の観衆の前で婚約発表してキスまでしたと言うのに。 「俺も入学式の時から藤ヶ谷さんのコトいいと思ってたんだ」 彼は誤解して、私に詰め寄って来た。 「私は別に・・・」 「藤ヶ谷さん可愛いし、別に付き合ってもいいぜ」 兄弟揃って女性には節操無さそう。 入試はトップの成績で合格し、入学式の時は新入生代表で答辞を読んでいた。 だから桐生君は優等生タイプだと思っていたのに、兄の桐生社長と同じかと思うとがっかりだ・・・ 「私は貴方のお兄さんの桐生捺さんのコトで相談したいコトがあって・・・」 「兄貴のコト?何だ…あの入学式から兄貴と上手くやっていたんだ・・・つまんねぇの。 兄貴に先越されるなら、もっと早く手を出しとけばよかった」
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