2丁目のあなた

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よし、おつりを封筒にいれてドアのポストに入れておこう そしたら、お弁当代も受け取って、 おつりも返したことになるし、俺がまたここにくることもなくなる 完璧だ、 そう思い、店の宅配用に使っているカバンから一枚の封筒を取り出し その封筒の中におつりの9200円を入れた、 そしてその封筒をポストに入れようとしたが 「嘘だろ?あれ?」 ドアや玄関付近にポストらしいものが見当たらない まさか下しかないの? 下のポストに現金を入れておくのはちょっとまずいな、 これだけの高級マンションならば、下のポストといえど誰もが開けられるものではないと思うが、 9200円はわりと大きい金額、 くそー、これは今日のところはお持ち帰るしかないのか そんな...まじかよ まぁこんなところでいつまでも悩んでても仕方ない 店も閉店したがっているだろうし、遅いと心配される。とりあえず戻るか しぶしぶエレベーターに乗り1階におり、 マンションの外へ出た、 30階を下から見上げてみた 「どこが30階かわからないや、それにしてもあの人はなんだったんだろう」 正直かなり困ったが、もう一度会ってみたいとも思う自分がいた ほんとに美人だった、あの人に魅力を感じない男性はいるのだろうか 風呂上りだったからだろうか、とてもいい匂いだった、 帰り道、スクーターを走らせながら感じる風の中にも あの人の匂いがしそうで、あの人のことをずっと考えている自分がいた
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