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ユノに勝てる数少ない取り柄と自負する所が年相応の見た目だと思っていたのだが、ここまで迷いもなく断言されてしまうとなけなしの自信も揺らいでくる。
「どうせ似合いませんよ」
特に気にしない風を装い素っ気なく応えると、ユノは訝しげな顔で小首を傾げた。
「何を言っているの? 私は狼のことを……あっ」
「狼がなん……」
ユノに続いてソリティアも話の食い違いに気がついた。
昨日の夜の話だ。
ユノの使える『精霊術』のひとつに、離れた場所の精霊を大まかにではあるが感じ取れる。つまり、周囲に生物がいるかどうかが分かる。というものがあるのだが、少なくとも昨日の時点では群れを成している生き物はいなかった。
それは狼がいないか、あるいは単独に近い単位で行動をしているということだ。
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