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「ユノに何をしたっ」 ソリティアの瞳に炎が揺れる。掴みかかろうとした手は、しかし幻を相手に空を切った。 「むぅ……」 しかし、目の前の少女、ユノーが精霊の作り出した幻影だというのなら、それなりのやり方というものがある。 触れないということは、触られないということだ。ロザリオに手をかけ言霊を紡ぎだすソリティアに、ユノーは干渉できない。 ソリティアが深く考えていればこの時点で気付きそうなものであったが、元来直情的な彼女はそれだけの余裕を持ってはいなかった。 手も足も出ないユノーは仕方がなしとばかりに口を挟んできた。 「逆だよ。私がユノになにかしたんじゃない。ユノが私を呼び起こしたんだ」 「信じろと?」 「学びなさいと。誤解がなにをもたらすのか、あなたは身を以て知ったばかりでしょう?」
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