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「……でも」
と、ユノは歯切れが悪い。
まだ何か引っ掛かっているのだ。自分を納得させられるだけの根拠を持ち合わせていない。
「求めたら……信じたらいけないって」
言い訳のように吐き出された弱音は今にも消え入りそうに。
「自信がないんです」
頼りなく、寄る辺を求めて──
ソリティアには信じられなかった。
幼い頃から困難に対する最後の指標はユノだった。自分ではどうにもならない事態を解決に導くのはユノの考え方だった。
だから、ユノがこんな簡単なことで躓いているとは思わなかったのだ。
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