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「心配ねえ、大分楽になっただ。熱ももうねえ。ありがとうな、ナナ」
「良かった♪安心しました」
七星は弾む声で返すと、パタパタと移動しているらしい足音をたてる。
「汗をたくさんかかれたでしょ?体を拭きますね」
「助かるだ。体がさっぱりできそうだな」
茶々丸の嬉しそうな声のあと、用心深く歩くような足音の途中、 カタンと音をたて何かを置いた音がした 。
「アチャっ……」
茶々丸が小さく声をあげた。
「キャー!ごめんなさい!お湯がはねて……茶々さま、冷やさないと……」
慌てて立ち上がる音がしたが、茶々丸が『少し熱かっただけだ』と笑い声を出す。
(いい気味だ。弱味を握り七星さんをこき使っているからバチが当たったんだ)
唇を上げ、勇瑪はニヤリとする。
(しかし七星さんは働き者だ。それをいいことに、ちょっと熱が出たくらいで、大袈裟に騒いで!茶々丸のヤツは甘えすぎだ。熱があるなら、滝にでも吊るして冷やせばいいんだ)
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