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「本当に大丈夫ですか?赤くなっているのでは……見せてください」
「いや!見るほどでもねえだ!」
バサバサと布団でも掛けたのか、布の擦れるような音がする。
「ちょ……何故隠すのですかっ?」
「だ、大丈夫、気にしなくていいだ」
「汗だくになったと言ってたじゃないですか!隠すなんておかしい……子どもみたいに意地張らないで見せて下さい」
七星は思いっきり布団を剥ぎ取ったのか、障子にぶつかり大きな音が鳴った。
隠れていた勇瑪は驚き、思わず声をあげそうな口を押さえた。
(あの野郎、なんて気まぐれで我が儘な男だ!やはり七星さんを置いておけない)
紐を両手で握り締め、飛び出す準備をする。
「茶々さまっ!!」
「はいっ!」
「大丈夫ならそれでいいんです!でも、変に隠されたら余計心配になるでしょ?早く見せて下さい!!」
普段から七星には甘く、弱い茶々丸が勝てるはずもない。
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