小鳥の歌は理解できない

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長者様は赤子を抱いてやってくると、集まった一同の前で得意気に披露した。 丸々と太った健康すぎる赤子を見て、七星は目を細め幸せそうな顔で見ている。 (おや?) 楽しそうにしているが、輝いていた瞳が悲し気な色に変わった。 「七星さん、顔色が……ご気分がすぐれませんか?」 「あ…いえ……そんなことをありません」 無理に笑顔を見せる七星を見て、勇瑪はピーンッとある考えが頭をよぎった。 (ひょっとして、この人は幸せではないのではないか?今だって心配かけまいと笑顔を……私の魅力に、つい本音が出てしまったんだろう) そんなことを考えてしまうと、勇瑪の妄想は止まれない。 (そりゃあそうだ。あんな茶々丸なんかの嫁に、誰が好き好んでなりたがるって言うんだ?どう幸せになれる? きっと、言うに言えない事情があったとか……もしや、何か弱味を握られて…) 今度は勇瑪の顔色の方がどんどん悪くなっていく。
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