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ピンポーン
急にドアフォンが鳴り、ママが出る。タリアはアニメに夢中になっていた。
「メリークリスマース!」
タリアはびっくりして振り向いた。聞き覚えのある声だ。そして、玄関の方から歩いてきたのは、真っ赤な服に白いモジャモジャひげのサンタクロースだった。
「パパ?パパ!!」
タリアは駆け出し、サンタクロースに飛び付いた。
「ああタリア。元気だったかい?」
サンタクロースは優しく言う。
「うん!いい子にしてたよ!」
タリアは眼を輝かせ、言った。
「そうかそうか!そんないい子にはプレゼントをあげよう。」
サンタクロースは袋に手を入れると、白いリボンでくるまれた小さな赤い箱を取り出し、タリアに渡した。
「わぁ~なになに?」
タリアはとてもうれしそうに言う。
「それは開けてのお楽しみだよ。」
サンタクロースは微笑み、言う。
「ありがとう!」
タリアは泣き出しそうに笑った。その様子を見、ママも泣きそうになっていた。 実はこのサンタクロースは、ママのサークル仲間である。パパに似た声質の男性をママが選びぬき、メイクでパパそっくりにさせた。すべて、ママの計画である。
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