12月24日

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「ではこれでね。」 サンタクロースは家を出ていく。 「私、見送る!」 タリアは玄関までサンタを見送った。ママはキッチンで涙をこらえている。 「良かったわねタリア。」 戻ってきたタリアにママは言った。 「うん。でもね、来年からプレゼントいらないってサンタさんに言ってきたよ。」 タリアが言う。 「・・・どうして?」 ママが聞いた。 「だってもう私、大人になるんだもの。プレゼントをもらうのは子どもだけでしょ?だからもうプレゼントはいらないの。」 タリアは言った。 「タリア・・・。」 ママはこらえなくなって、とうとう涙を流してしまった。実はタリアはすべて知っていたのである。やってきたサンタクロースはパパによく似た人で、それがママの自分のための計画だということも。タリアは賢い子だった。だから来年からはプレゼントはいらないと言って、強くなることを誓ったのである。わずか8歳の子どもが、だ。 「ママ・・・ありがとう。」 ママはタリアを抱き締めた。タリアは微笑む。 12月24日の夜・・・ 雪はゆらゆらと気まぐれに揺れて 聖なる夜の訪れをニューヨークの街に告げていた。
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