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「ハァ・・・ハァ・・・。」
不規則に来る痛みと、息ができなくなるのをこらえながら、ヘンリーは一人戦っていた。
「薬を。」
ベッドのとなりには医者が座っていて、薬の入った注射器を持っていた。そのうしろでは、両親が心配そうにヘンリーを見ている。
「ハァ・・・ハァ・・・。」
チクッとした痛みと共に、右手に薬が射たれた。すると、たちまち痛みはひいていき、同時に力が抜けていく。そのままヘンリーは眠りについた。スゥスゥと寝息をたてて。
一面の白い世界に、ヘンリーはポツンと立っていた。周りには何もない。ただただ真っ白な世界に、場違いのように青いパジャマを着て、ヘンリーは立っていた。
(ここは・・・?)
ヘンリーは辺りを見回した。
(きっとお外ね。でも不思議、寒くないわ。)
ヘンリーは一人きりだった。
(それに、どうして私はここにいるのかしら。)
ヘンリーにはわからないことだらけだった。
すると、フッ、フッと白い空間からクラスメートのみんなが一人ずつ現れた。みんな、学校で見たときとおんなじ格好だ。
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