12月23日

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「あっ、マリア、カール!ハリーに、ジュディに、ダーベル先生も!」 白い空間はたちまち、30人くらいの人間で埋まってしまった。みんな、ヘンリーを見て微笑んでいる。 「クリスマストラベルはどうしたの?なんでみんな、ここにいるの?」 ヘンリーは、一番近くのハリーに聞いた。 「お見舞いに来たんだよ。」 微笑んで、ハリーは言う。 「でも、ヘンリーが大好きなバナナチップスやマーブルチョコレートは忘れてきちゃったの。ごめんね。」 仲良しのアンナが言う。 「ううん。来てくれただけでもうれしい。みんな、ありがとう。」 ヘンリーは満面の笑みで言った。 「ヘンリー。」 ダーベル先生が、不意にヘンリーを呼んだ。優しい目と、小じわの寄った口元が語りかける。 「これからはずっと、君のそばにいられるよ。私たち全員、いつも君のそばにいる。」 ヘンリーは驚く。 「本当?先生。」 ヘンリーの眼は、キラキラと輝いていた。 「ああ、本当だとも。」 ダーベル先生はうなづいた。他の子どもたちもうなづく。
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