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「嘘じゃないよ!アンナもハリーも、ダーベル先生だっていたよ!みんな、これからはずっと一緒だって、そばにいるって言ってくれたもん!」
ヘンリーは必死に言った。パパはヘンリーの純粋な眼を見て、それが真実だと悟った。
「なんということだ・・・。」
パパは絶句した。ママは両手で口を押さえ、肩を震わせている。
「どうしたの・・・?」
ヘンリーは不思議そうに聞いた。
「ヘンリー・・・。」
パパがつぶやいた。すると、ママは突然泣き出して、パパがその肩を抱いた。
「パパ・・・?ママ・・・?」
ヘンリーは困ってしまった。
「ついさっき、学校から電話があったんだ。クラスのみんなが乗った飛行機が、エンジントラブルで海に落ちてしまったと・・・。」
ママは泣いたまま、ヘンリーを抱く。
「そう・・・なの・・・?」
ヘンリーは目から溢れてくる涙に気付かず、下ばかりを見ていた。自分を抱き締めるママの腕は、震えていた。
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