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「「かんぱーい!」」
何本目かの缶チューハイで、テーブルにつき、乾杯。
「いただきま~す」
箸を伸ばす私の手を、ぴしゃりと栞がはたく。
「こら!今日の趣旨、わかってる?」
「わかってます!でも、また、お腹鳴っちゃうから…」
「はいはい、じゃあ私も、いただきます!」
渋々といった感じで、栞も箸をとって食べ始める。
でも、いざとなると、なかなか本題には入りづらくて。
思いのほかうまく出来たパスタを二人で褒め合ったり、
互いの部署の愚痴を聞いたりしているうちに、
いい感じに酔いが回ってきた。
「瑞月っ!あんたは贅沢なのよ!」
だんっと、栞の拳がテーブルをたたく。
「あの工藤主任のお嫁さんだよ!?
いいじゃないの、結婚!寿退社、上等だっての!」
勢い余って立ち上がった栞は、そのまま冷蔵庫へ向かって歩いて行く。
どうやら次はビールらしい。
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