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全身が熱くなった、自分の心臓の音が大きくそして遅く聞こえた。
そんな事をしているうちに電車の扉が開く、チャンスだ、証拠品を持って助けを呼ぼう。
「誰かぁ!!たっ………」
大きく乾いた破裂音と共に次の言葉が紡げなかった、酸欠の金魚の様に口をパクパクと動かすだけで声が出ない。
包丁を持って暴れていた男、なんと拳銃も持っていた。
意識が薄れてゆく、辺りが暗闇に染まり自分しかいないと世界へと変わって行く。
最後に目にしたのは一人で一生懸命ノートに何かを書いている懐かしい姿をした自分自身だった、それが一番深い思い出だったのだろうか今となってはわからない。
~*~
どうやら死んでしまったらしい、こうして生きているので実感はあまり無い。
中学時代に書いていたキャラクターがそのまま自分の姿になっている、思い出すと鳥肌が立つのであまり思い出したくは無いが、その設定に何処まで忠実なのか知りたくなった。
中学時代に書いていた設定はこうだ。
・吸血種であり不老
・陽の光を浴びると弱くなるが溶けはしない
・闇の雷を操る
他にも色々と細かい設定があったはずだが忘れてしまった、もしくは思い出したく無い何かが書いてあったのだろう。
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