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度々母には男ができる。
そして男がいる間は僕には何もしてこない。
(......また振られたのか。)
母...彼女は男に振られる度に僕に暴力を振るう。
それはいつもの事で僕も慣れてしまった。
今日はどこに行こうかな...。
〔にぁお〕
...ねこ?
小さく鳴いたのは綺麗な青い目をした黒猫だった。
その猫は僕の方をちらっと見てから軽やかに駆け出した。
(危ないっ!!)
その声は音にはならなかった。
ドンッと言う鈍い音と共に僕の視界は黒く染まっていく。
ちりんっと鈴の音が鳴ったかと思うとペロッと頬を舐められる感覚と共に心配するかのような声が聞こえた。
(良かった...無事で...)
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