第一章 緋色の姫君 

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<ルディアナ> 「姫さま、姫さま お召替えはお済みですか? 入りますよ」 ひんやりとした通路から そう言って うす暗い部屋に入って来た 侍女のアイラは 思わず目を見開いた。 岩壁に付けられた松明の 燈火に浮かぶ すらりとした体つき しなやかにうねり、 腰打つ銀の髪を きらめかせて そこにいた美しい少女は 紅の瞳で 肩越しにアイラを見ると 硬い表情を和らげて 微笑んだ。
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