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「あ、ねぇ、
ここ入ってみよう」
理沙が指さす先には
店の前の大木に
隠れるような木造の
平屋が建っていた。
格子の入った窓からは
マネキンが見えるが、
店の両脇には
伸びきったタケノコ並みに
ビルがそびえているのに、
ここだけ
取り残された感じがする。
看板が見当たらないので
もしかしたら民家かも、と
恐る恐る入って行くと
なんと入口は
昔ながらの引き戸で
泡の混じったような
変な窓ガラスが
格子に収まっていた。
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