第4話 藤

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「今日の歌子さんの顔、 七変化のようですね」 「えぇっ?」 「碓井となにか いいことでも?」 「ち、ちがいまっす!」 力一杯の否定に 後ろにいた碓井は項垂れ、 頼光は苦笑いでいた。 自分よりほんの少し 年上の歌子だが 時折、年下のように 感じられ 他人にあまり 興味を示さない頼光も 我知らず表情が 緩むことがあった。
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