53人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、そう言うことか。
アレクさんは畳の部屋を
見たことがありますか?」
「畳?あの、緑色の敷物?
写真で見たことがあるよ。
茶室だっけ?」
彼がこの国の生活様式を
判っていると思った
歌子は
その癖でここに
座ってしまうのだと
言うとアレクは
不思議そうな顔をした。
「それは判るけど、
ここには畳がないよ。
外だったら危ない人だね」
「危ない人?」
「えっと、
日本語でなんて言うんだ、
あ、そう!乞食とか
行く当てのないような
そんな人のこと」
それを聞いて
歌子は笑い出した。
最初のコメントを投稿しよう!