第5話 白詰草

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椅子文化では それに座る事で その人物の階級が自ずと 判るのかもしれない。 そこからすれば 歌子は紛れもなく 浮浪者だった。 なぜ歌子が笑うのか それも判らずに 首を傾げつつアレクは 店に戻っていった。 頼光が嫌そうに 言ったように アレクはある意味 いらんがな、で 頼光のあとを追っては その真似をしたがり、 そうかと思えば 先回りして やっていたりする。 どちらかと言えば 独りで気ままを好む 頼光が次第に険のある 目つきになるのが判った。
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