第1章

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「尊様依頼の時間で御座います」 スーッと正座をして、頭を下げて分厚い髪を一枚一枚廻りスケジュールを確認していくのは早見綾斗と双子の弟の早見綾乃だ。 「おい、俺様の仕事多くないか」 「乃之様の分も有りますし、この前お仕事をサボったのは何処の誰でしょうか」 綾斗がにっこりと微笑む、後にドス黒いオーラが放たれる、そのオーラを放っている人物は言わずともな尊能尊その人だ。 「ああ゛」 「ーっ、俺達には通じませんよ」 尊がチッと舌打ちをする、わずらわしそうに長い真っ直ぐした髪の毛を手で払う。 「尊様御準備を…」 軽く舌打ちをして深く長い溜め息を付き、パチンッと青い空に桜が描かれている扇子を仕舞う。 「…」 黒い長い髪を一つに結い真っ白な束帯を着る金色のラインが入っている青の帯で縛りそして、紙烏帽子を付ける。 敬わしく、頭を下げて綾乃が赤と黒の色を使い上手く入り乱れている描がれている扇子を献上台に載せて高く上げる。 「ありがとう」 綾斗と綾乃は真っ白な束帯に銀色のラインが入っている、帯は水色だ。 「尊様今日は私が護衛に」 「私が攻防に廻ります」 綾斗が尊を守る楯になり、綾乃が尊の後を守りながら戦う事となる。 尊が軽い舌打ちをする。 「今日はツキが悪い」
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