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あらすじ
ミハエル――いや、羽佐間信二は名前も国籍も偽り、ドイツ人としてスパイ活動に専念していた。
科学が発展した未来では世界経済は変わり、欧州よりアジアやアフリカの力が強まり、不景気による失業も影響して過激思想を極めた差別団体がEUで続発し、羽佐間は過去に日本で起こされたテロを危惧され、民間によるスパイ組織により、ドイツに送られた。
彼はそこで地獄を見るが、唯一の救いが小説の世界であったが、羽佐間の親友である赤井新太郎が突如、自身の小説を使い、世界の人々を先導して差別団体などを襲わせる事件を起こす。
これは世界各国をゆるがす事態とされ、日本でも抹殺命令が下るのだが、たまたま同棲していた女性の協力の下、赤井は羽佐間の家に上がり込む。
そこで、一発の銃弾で決別を表明し、のちに彼の小説を悪用して、彼が悪者である小説を書いて、彼のファンによって彼を殺させた。
――途中までを、自身で小説を書いて同棲していた女性に見せる。
女性は語る。
二人はどちらも『破壊』を求めていたんだと。
荒れ果てた世界でつぶやいた。
(了)
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