00:30 張り込み

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ピコーン♪  部屋の中央に置かれたノートパソコンからメールを知らせる着信音が鳴る。 「こんな夜中に本部からか?」 「誰でしょうか?」  渋谷と佐藤がノートパソコンを覗くと見慣れないアドレスからメールが届いている。 【お暇な刑事さん達へ】 「アイツだ」  渋谷の言葉を聞いて向かいのマンションを見ると男がベランダで此方に手を振っている。 「監視気付いてたのか?」 「先輩、そこじゃないです。このアドレスをアイツがどうやって知ったのか、最悪こっち側に仲間がいる可能性があります」  佐藤はパソコンを自分のデバイスに繋げて履歴を引っ張り出していく。 「不正アクセスの気配もないですし仲間疑わないとヤバイですね」 「マジかよ、ここまでの捜査でアイツにヒットしなかったのはそれでか」
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