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「俺はお前と結婚するコトしか頭になくて、その先の具体的なコトは考えてなかった」
「ええ~っ!?」
「それよりもお前…学校どうするんだ?出来れば、高校は出た方がいいぞ。高校中退は世間体が悪いだろ?」
「確かにそうですけど」
「これは俺が預かっておく」
捺さんが婚姻届を手にした。
「・・・」
この詰めの甘さは何?
だから、哲子さんのコトも清算出来ずにいるの?
「それより…腹が減った。近所に美味しい蕎麦屋の店があるんだ」
「・・・どうして急いで結婚したんですか?学校のコトを言うんなら、高校卒業してからでも良かったんじゃないんですか?」
「高校卒業までは待てない。
俺はお前を誰にも奪われたくから…結婚を急いだ!」
彼の独占欲からか・・・
「俺はお前がスキだ。
今の俺が在るのはお前のおかげだ。でも、お前は父親である藤ヶ谷社長のコトを…完全に心も手に入るまで入籍はしないし、寝室も別だ」
「捺・・・さん!?」
彼は独占欲をちらつかせ、私に惚れた振りをしているだけ。
貴方には哲子さんが居るんでしょ?
言葉にして言いそうになった。
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