(7)元カノと遭遇

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恵はそれ以上何も言わず立ち去ってしまった。 恵は留奈に負けたと言うコトか? 留奈は恵の姿見えなくなった途端、急に腕を離し、ホッとした表情で胸を撫で下ろした。 留奈の胸が当たっていた腕には熱が帯びていた。 カラダだってどうにかなりそうだった。 「それよりも俺とお前…いつ恋愛した?」 「え、あ・・・政略結婚って聞えが悪いから・・・」 「いきなり、腕掴んで…胸を押し当てて来るから…この場でその気になりそうだった・・・」 もう既にその気になってるけど。 ハッキリ言えば、ドン引きされそうで言えなかった。 「その気って・・・?」 「深い意味はない」 適当な言葉で誤魔化す。 「それよりも恵さんと捺さんの関係は?」 「昔の女だ・・・」 俺は留奈の反応見たさに言ってみた。 「そうですか・・・」 留奈はクールに返し、俺の思っていたリアクションではなかった。 「そこで納得すんな。少しは嫉妬しろよ」 「感情的になっても、恵は昔の彼女なんでしょ?今も二人の仲は続いているんですか?」 「続いてないよ」 「なら、問題ないでしょ?」
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