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恵はそれ以上何も言わず立ち去ってしまった。
恵は留奈に負けたと言うコトか?
留奈は恵の姿見えなくなった途端、急に腕を離し、ホッとした表情で胸を撫で下ろした。
留奈の胸が当たっていた腕には熱が帯びていた。
カラダだってどうにかなりそうだった。
「それよりも俺とお前…いつ恋愛した?」
「え、あ・・・政略結婚って聞えが悪いから・・・」
「いきなり、腕掴んで…胸を押し当てて来るから…この場でその気になりそうだった・・・」
もう既にその気になってるけど。
ハッキリ言えば、ドン引きされそうで言えなかった。
「その気って・・・?」
「深い意味はない」
適当な言葉で誤魔化す。
「それよりも恵さんと捺さんの関係は?」
「昔の女だ・・・」
俺は留奈の反応見たさに言ってみた。
「そうですか・・・」
留奈はクールに返し、俺の思っていたリアクションではなかった。
「そこで納得すんな。少しは嫉妬しろよ」
「感情的になっても、恵は昔の彼女なんでしょ?今も二人の仲は続いているんですか?」
「続いてないよ」
「なら、問題ないでしょ?」
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