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痛い…痛い!
「チェックメェイトォォ!!」
ミツルは俺の背中に馬乗りになり、首に腕を巻いて力強く締め上げた。
息が出来ない俺は必死にユタカの腕を外そうと、激しく抵抗をしてみるが……俺の力ではかないっこない。
死ぬ………死んじまう。
意識が遠くなる俺は、一か八かの賭けへとでることにした。
「ボクゥ、落ちゃった?」
虫酸が走る声。
「財布だ!財布~」
ズボンからなにか抜き取られる感覚。
「うひょ、可愛い本だねん」
ページが破られる音。
俺は気絶したフリを忘れて泣いてしまう…。
「うわぁああ!!」
頭に血が登った俺は見境なく拳を振り上げて、ユタカへと振り下ろす。
バキッ!
鈍い音…人を殴るって自分も痛いんだ。俺はその場で、左手で優しく右手で包んだ。
「ぶっ殺しちまえ!!」
その後、俺はミツルとユタカにボロボロになるまでリンチにあった。
「まぁ、こんぐらいやっときゃいいんじゃね?コレ以上は死ぬだろ」
どれだけ時間が経ったのかは知らないが、2人は息が切れるまで俺を蹴りまくっていた。
俺に力があれば……こんな奴等ボコボコに倒してやるのに!!
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