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「俺、強くなりたいんだ!!」
俺は急に大声をあげるが、真也は全然驚いた様子を見せない。
そして、間を空けた後に口を開いた。
「お前が?」
「俺、生半可な気持ちじゃないんだ!!」
「ヤツらに仕返ししたいのか?」
急に真也の目が氷のように冷たくなる。
「違う!!!君を見てて思ったんだ!!カッコイイって…」
「道のりは地獄だぜシンジ?」
「殴られるのは慣れてるから…」
偶然、公園の入り口道路にパトカーが通りかかった。
「ヤベっ!ずらかんぞ!!」
真也は猛スピードで公園の策をジャンプすると、一目散に闇へと姿を消した。
捕獲されそうな雪男のようだ……って俺はどうすりゃいいんだよ!
その後、俺は警察に職務質問された後でようやく、家路へと歩いた。
俺は恐る恐る、玄関を開けてみた。
玄関に立っているのは、一つ下の妹である。
「今何時だと思ってんのよ!その汚れた服はどうしたのか答えなさい!作文用紙きっちり5枚分にして」
このうるさい妹はおせっかい好きの井上杏奈(いのうえあんな)だ。
「……そうだな。大人の事情って一枚に一文字ずつ書いてやるよ」
「少しは反省しなさい!馬鹿兄」
頭に手刀をビシッと受けた俺は、そのまま風呂へと一直線。
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