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「大体お兄ちゃんはねー。性根から腐ってのよ!少しは私をみならって欲しいわ」
杏奈は風呂場のドアの向こう側で、懲りずに説教を続けていた。
お前はただ元気があり余ってるだけだろう。
「風呂出るから、早く自分の部屋戻りな」
俺が一喝すると杏奈はブツブツ言いながら自分の部屋へ戻った。
ったく、今日は散々な目にあったな。
俺はベッド中で傷ついた体を休めた。
久しぶりに明日、学校行ってみようかな。
天井を見上げ、思い悩む。
俺は妙に人に干渉する癖がある……クラスにイジメがあった。
ソイツは俺の友達で、最初は避けられているとしか考えていなかった。
だが、それはエスカレートして行きついに暴力や暴言に発展。
俺はそれを見過ごせなかった……気づいたら相手の胸元を力一杯握りしめていた。
それからと言うもの、友達のイジメはピタリと止んだ。
ここからは言わなくてもわかると思うが、イジメの対象が俺へと変わって今の有り様である。
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