15  ええいっ、もぉ!  (続き)

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「どういう事?」 彼女の眉根が、心配そうに小さく寄せられた。 そして、今度、視線を落としたのは俺だった。 「実は、この前話した事、つぐみ以外の誰にも話してないんだ。 もちろん、俺の家族も知らない。 でも、もし結婚なんてことになったら、 絶対にウチの女連中が、子供、子供って騒ぎだすに決まってる」 「でもそれは、私が、子育てに不安があるって言えば……」 うん……。 頷きながら、「ありがとう」と心の中で彼女に感謝した。 だが、この一週間、俺が頭を悩ませていた本当の事は、 こんなウチの家族の事なんかじゃない。 「でも何より……。やっぱりさ、男だって女だって、 好きな人のことを好きになればなるほど、 相手の全部が欲しいって思うのが本当だと思うんだ」
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