15  ええいっ、もぉ!  (続き)

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「だから、もし潤ちゃんがセックスできないなら結婚できないっていうなら、 結婚なんかしなくてもいい。 セックスしないと私たちが続かないなら、 私、潤ちゃんのために何でもします。 でも、でも、別れるのだけは嫌。嫌なんです」 どんどん溢れてくる涙を流しながら、必死の面持ちで言う彼女に 俺の胸も締め付けられた。 それだけに、俺の中の葛藤も強くなる。 だから、 「つぐみ、本当に俺でいいの?」 目の前の彼女は、子供のようにコクンと頷いた。 だがそれでも俺は、やはりほんの少しだけ躊躇った。 しかし、真っ直ぐに向けられる彼女の目と溢れる涙に、 やっぱり自然と言葉が口を突いた。 「つぐみ、結婚しよう」 言った途端に、本当に「うわぁーん」と声を上げた彼女が、 俺の胸に飛び込んでくる。 そんな彼女に、なんだかさっきとは別の意味で一杯いっぱいになった。
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