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そして、ぶつかるように飛び込んできた彼女を受け止め、
俺は柄にもなく思った。
彼女が、俺の存在だけで幸せならば、いくらだって傍に居よう。
俺が、最愛の彼女に最高の至福をあげられないなら、
二番目の幸せだけは、何があっても、どんな時でもあげよう。
そして、いつか彼女が俺のあげられない最高の至福を求めたなら、
喜んで俺は、彼女から離れよう。
子供のように俺の腕の中で泣きじゃくる彼女が、
本当に愛しいと心から思った。
素直で、無邪気で、ちょっとぶっ飛んだ不思議ちゃんな彼女を
ヘタレながら精一杯に幸せにしよう。
そう思った俺の心に、なんとも言えない熱いものが込み上げてくる。
だから、彼女を少しだけ強く抱きしめ、俺は心の中で誓った。
つぐみ、俺たち、愛の有る家族になろうな。
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