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１５ ええいっ、もぉ！ （続き）
「週が明けてから潤ちゃん、ずっと難しい顔してて。
でも、お仕事もあんまり忙しそうじゃないのに、
いつも部屋に篭っていて……」
そんな俺の様子から、彼女は、俺が怒っているのではないかと思ったらしい。
「それで私、前のストーカー事件の時に
潤ちゃんを怒らせてしまったことを思い出して。
でも私、自分が何をしてしまったのか分からなくて……」
完全なる勘違い。
だが俺は、これを聞いて、罪悪感と共にどこかでホッとしていた。
「ごめんな、つぐみ」
自然と口から零れ出た俺の言葉に、「えっ？」と彼女の視線が戻ってくる。
「変な気を遣わせちゃってたんだね。
でも、色々考えてたのは確かだけど、怒ってなんかいないよ。
それに、怒ってるっていうか、
溜息しか出ないくらい情けないと思うのは、俺自身のほう」
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