62人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
◇
黒海。ヨーロッパとアジアの間にあり、ウクライナ、ロシア、グルジア、トルコ、ブルガリア、ルーマニアといった国々に囲まれた海。
海が囲まれているなど不思議と思うかも知れないが、確かに囲まれている。トルコ西部、ボスボラス海峡、ダーダルネス海峡に囲まれたマルマラ海を経由し地中海に繋がっているのだ。
その海峡は一キロにも満たない河のような幅で、アンカラからイスタンブールへ向かう道は海の上を通っている。
そんな黒海、ウクライナの南部に地峡があり、その先にひし形の半島が存在している。クリム半島。そこにはクリム人の国、クリミアがあった。クリミア自治共和国はウクライナを構成する自治国家の一つで、ロシア人、ウクライナ人、タタール人が住んでいる。
そのクリミア南西には古くからの港街、セヴァストポリ市が特別区として区分けされていた。ロシア黒海艦隊の根拠地、軍港の要塞都市として知られている街。
都市自体に様々な歴史があり、複雑な扱いもあるが、事実としてロシア軍がそこに駐留している。主権者が望もうが望むまいがだ。
最初のコメントを投稿しよう!