ご褒美

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前々回のときは首筋に思いっきり噛みつかれた。 悪い子には悪い子だって印が必要だ、って。 あまりにも目立つから肌色湿布貼って誤魔化してたら、それもダメだって剥がされるし。 ……でも。 そういうお仕置きに喜んでる自分がいる。 「……はぁーっ」 じーっと私を見つめていた顕吾だけど。 大きなため息をつくと、またデスクの方に向き直ってしまった。 ……えっと。 あの? 「……お仕置き、は?」 「は?亜梨紗はドMだからお仕置きしても喜んじゃうし。 意味ないだろ」 「……違うもん」 俯くと、目の前の椅子がまた回転して顔を覗き込んでくる。 「なにが違うの?」 「その、あの……」 自分の口からちゃんと云えなくて、もじもじしている私に、顕吾からまっすぐに視線が送られる。 その冷ややかな視線にドキドキして、もっと口ごもってしまう。
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