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「蘭子。俺、1人で行くよ。
もう中学生じゃないんだからさ」
「何言ってるの。
どうせ、同じ道じゃない」
逃げようと走ってもついてくる。
まあ、同じ高校に行くんだから、当たり前といえば当たり前だけど。
「健一と同じクラスになれるといいなぁ」
「蘭子、手を離せ!
俺は、高校こそ、彼女を作るって決めたんだ」
「何を言ってるの。健一には私がいるでしょ」
めんどくせー!
「わかった。わかった。
じゃ、3歩離れて歩いてくれ」
「もう照れちゃってぇ!」
バシッと蘭子が俺の背中を叩いた。
いてぇ。だから、蘭子にはあまり関わりたくないんだ。
とはいえ、小学生の時から毎日宿題を写させてもらってるから、これ以上強気にはでれないがな。
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