249人が本棚に入れています
本棚に追加
こんな事を考えてはいけないと思いつつ、どんどん時間だけが過ぎていく恐怖に怯えていた。
今まで怒鳴り声が響いていたのに、いつの間にか誰も話さなくなった。
きっとみんなも不安で怯えているのだろう。
十和子さん、急いでくれ!
頭の中はその事でいっぱいだ。
どれ程時間が過ぎたのだろう、アプリに俺宛に十和子さんからのメッセージが届いた。
直接俺に話しかけたらいいのにどうしてメッセージなんだろう。 嫌な予感がして声を出さずに静かにメッセージを開いた。
『待たせてごめんなさい。
何度も設定を弄ってみたんだけど……消えた人を現実世界に戻す事は難しいみたい。
無理に戻そうとすると、アプリの世界の記憶が消えてしまうと思う。
それでもいいかしら?』
最初のコメントを投稿しよう!