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蘭子はメッセージを見ていないから、何故俺が鈴木の遺体を燃やしているのかわからないだろう。
それでも俺を信じてくれる蘭子に「ありがとう」と小さな声で伝えた。
鈴木の遺体が燃えていく。
胸の奥がチクチクと痛む。 俺のした事は間違っているんじゃないか?
記憶が残ったままでも鈴木は現実世界に戻れば、人に上手く合わせていったかもしれない。
だとしたら俺のしている事は、ただの人殺しじゃないのか?
今更、後戻りは出来ないのに……
身体が暖かい空気にフワッと包まれている気がする。
きっと俺が苦しんでいるのがわかって、蘭子が俺を抱きしめてくれたのだろう。
しばらく蘭子に抱きしめられていると、また黒うさぎからメッセージが届いた。
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